犬の睡眠時間が長いのは病気?年齢別の目安と注意したいサイン
愛犬が寝てばかり…これって病気?犬の年齢別睡眠時間の目安と、睡眠が長くなる時に考えられる病気、受診のサインを解説します。

犬の睡眠時間が長いのは病気?年齢別の目安と注意したいサイン
「最近、愛犬が寝てばかりで心配…」「もしかして、どこか具合が悪いのでは?」と不安に感じる飼い主さんは少なくありません。犬はもともと睡眠時間が長い動物ですが、その長さが急に変わったり、他の症状が見られたりすると気になりますよね。
この記事では、犬の正常な睡眠時間の目安、睡眠時間が長くなる理由、そして病気の可能性がある危険なサインについて解説します。愛犬の「いつもと違う」に気づき、適切に対応するための参考にしてください。
🐾 この記事の要約(3つのポイント)
- 🐾 犬の睡眠時間は年齢や犬種によって大きく異なり、子犬やシニア犬は特に長くなります。
- 🐾 睡眠時間が長いことに加え、食欲不振や元気消失など他の症状がある場合は病気の可能性があります。
- 🐾 普段の様子と比べて明らかな変化が続く場合は、自己判断せず動物病院へ相談することが大切です。
この記事でわかること
- 犬の年齢別の平均的な睡眠時間
- 睡眠時間が長くなる生理的な理由と病気の可能性
- 動物病院へ相談すべき「眠い」以外のサイン
- 家庭でできる愛犬の睡眠環境の整え方
犬の睡眠時間はどのくらい?年齢別の目安
犬の睡眠時間は、人間よりもずっと長いのが普通です。しかし、その長さは年齢によって大きく変わります。まずは、ライフステージごとの睡眠時間の目安を理解しておきましょう。
犬の睡眠は、浅い眠り(レム睡眠)の割合が多く、物音などですぐに起きられるようにできています。そのため、人間のように長時間まとめて深く眠るのではなく、短い睡眠を繰り返すスタイルが基本です。
| 年齢ステージ | 1日の平均睡眠時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 子犬 (〜1歳) | 約18〜20時間 | 成長と学習のために多くの睡眠が必要です。元気に遊んだかと思うと、急に電池が切れたように眠ることを繰り返します。 |
| 成犬 (1〜7歳) | 約12〜15時間 | 活動と休息のバランスが取れる時期。飼い主さんの生活リズムに合わせて、起きている時間と寝ている時間が安定してきます。 |
| シニア犬 (7歳〜) | 約18〜20時間 | 体力の低下や基礎代謝の変化により、再び睡眠時間が長くなります。深い眠りが浅くなり、うとうとしている時間が増える傾向があります。 |
このように、子犬やシニア犬が長時間寝ているのは、多くの場合生理的なものです。ただし、犬種や個体差もあるため、普段の愛犬の平均的な睡眠時間を把握しておくことが大切です。たとえば、活動的な犬種よりも大型犬の方が、一般的に睡眠時間は長いとされています。
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睡眠時間が長くなるのはなぜ?病気以外の理由と隠れた病気
愛犬の睡眠時間が長くなったと感じたとき、すぐに病気と結びつけるのは早計かもしれません。まずは、病気以外の理由がないか考えてみましょう。
病気以外の生理的な理由
- 加齢(シニア期): 最も多い理由です。体力が落ち、疲れやすくなるため自然と睡眠時間が増えます。
- 退屈・刺激不足: 留守番が長い、遊びや散歩が足りないなど、やることがないと寝て過ごす時間が増えることがあります。
- 環境の変化: 引っ越し、家族構成の変化、新しいペットを迎えたなどのストレスや環境への順応過程で睡眠が増えることがあります。
- 天候: 雨の日や寒い日は、活動量が減って睡眠時間が長くなる傾向があります。
病気の可能性も
一方で、睡眠時間の増加が体調不良のサインであるケースも存在します。「寝ている」のではなく「ぐったりして動けない」状態の可能性も考えられます。睡眠時間の増加とともに他の症状が見られる場合は注意が必要です。
考えられる病気には以下のようなものがありますが、診断は獣医師が行うものです。
- 甲状腺機能低下症: 代謝が落ちるため、元気がなくなり寝てばかりいるようになります。体重増加や皮膚トラブルを伴うこともあります。
- 心臓病: 循環器の機能が低下すると疲れやすくなり、体を休ませるために睡眠時間が増加します。咳などの症状が出ることもあります。
- 関節炎などの痛み: 関節や体のどこかに痛みがあると、動くことを避けてじっとしている時間が増えます。これが「寝ている」ように見えることがあります。
- 認知機能不全症候群(痴呆): シニア犬に見られ、昼夜逆転や目的もなくうろつくなどの行動と共に、活動が低下して寝ている時間が増えることがあります。
- その他の病気: 糖尿病、腎臓病、感染症、貧血など、さまざまな病気で体力が落ち、活動性が低下することがあります。
重要なのは、睡眠時間だけでなく、他の変化も合わせて観察することです。いつもと違う様子が続く場合は、早めに動物病院に相談しましょう。
動物病院へ行くべき危険なサイン
「寝ている時間が長い」という変化に加えて、以下のようなサインが見られる場合は、病気が隠れている可能性が高いと考えられます。様子を見ずに、できるだけ早く動物病院を受診してください。
- 元気・食欲の消失: ぐったりして全く動かない、大好きなおやつにも反応しない、丸一日以上食事をとらないなど。
- 呼吸の異常: 安静にしているのに呼吸が速い、苦しそう、咳が止まらないといった症状。
- 消化器症状: 嘔吐や下痢を繰り返している。脱水症状につながる危険があります。
- 痛み: 体を触ると嫌がる、キャンと鳴く、歩き方がおかしい、震えているなどの様子。
- 意識レベルの低下: 呼びかけへの反応が鈍い、起き上がれないなど。
特に子犬やシニア犬、持病のある犬は、体調の変化が急激に進むことがあります。少しでも「おかしいな」と感じたら、ためらわずに獣医師の診察を受けることが愛犬を守ることにつながります。
愛犬のために家庭でできる睡眠環境の工夫
愛犬が安心して質の良い睡眠をとれるように、飼い主さんが環境を整えてあげることも大切です。特にシニア犬にとっては、快適な睡眠環境が体への負担を減らすことにつながります。
- 静かで安心できる寝床: 人の出入りが激しい場所や、テレビの近くなどを避け、静かな場所に専用のベッドを用意してあげましょう。
- 快適なベッド: 年齢や体の状態に合ったベッドを選びます。特にシニア犬には、体圧を分散してくれる低反発のマット(整形外科的ベッド)が関節への負担を和らげるためおすすめです。
- 適切な温度・湿度管理: 犬が快適に過ごせる室温(夏は25〜28℃、冬は20〜23℃程度が目安)を保ちましょう。直接エアコンの風が当たらないように配慮も必要です。
- 適度な運動と刺激: 日中、起きている時間には適度な散歩や遊びを取り入れ、心と体の刺激を与えましょう。これにより生活にメリハリがつき、夜の安眠につながります。
愛犬がリラックスして眠れているか、寝心地は良さそうか、といった視点で寝床周りを見直してみてください。快適な環境は、愛犬のQOL(生活の質)を高める上でとても重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 老犬(シニア犬)はずっと寝ていても大丈夫ですか?
A. シニア犬になると生理的に睡眠時間が長くなるため、元気や食欲が普段通りであれば、過度に心配する必要はありません。ただし、「寝ている」のではなく「ぐったりして動けない」状態との見極めが重要です。呼びかけへの反応が鈍かったり、食事や排泄のために起き上がれないなどの場合は、病気の可能性があるので動物病院へ相談してください。
Q. いびきがひどいのですが、睡眠と関係ありますか?
A. パグやフレンチ・ブルドッグなどの短頭種は、構造的にいびきをかきやすいです。しかし、以前よりいびきがひどくなった、無呼吸のような状態が見られる、などの変化がある場合は、鼻や喉の病気、肥満などが原因の可能性があります。気になる場合は、動画を撮影して獣医師に相談することをおすすめします。
Q. 留守番中はほとんど寝ているようですが、問題ないでしょうか?
A. 飼い主さんがいない間、犬がリラックスして寝て過ごすのはごく自然なことです。帰宅した際に元気に迎えてくれ、食欲や排便などに問題がなければ心配ないでしょう。ただし、退屈しすぎている可能性もあるため、留守番前後に散歩や遊びの時間をしっかり確保してあげると、より良い生活リズムが作れます。
まとめ
愛犬の睡眠時間が長いと感じたときのポイントを振り返ってみましょう。
- 犬の睡眠時間は年齢によって異なり、子犬やシニア犬は1日18時間以上寝ることも珍しくない。
- 加齢や環境の変化など、病気以外の理由で睡眠時間が増えることもある。
- 「寝ている」だけでなく、元気消失、食欲不振、呼吸の異常など他の症状がないかを観察することが重要。
- 危険なサインが見られる場合は、すぐに動物病院を受診する。
愛犬が寝てばかりいると心配になりますが、その多くは年齢による自然な変化です。しかし、その背景に病気が隠れている可能性もゼロではありません。大切なのは、日頃から愛犬の様子をよく観察し、「いつもとの違い」に気づいてあげることです。この記事が、飼い主さんの不安を和らげ、愛犬の健康管理に役立てば幸いです。
🐾 愛犬・愛猫ケアのミニクイズ!
Q. 犬の睡眠時間が長くなったと感じたとき、飼い主がまず確認したい「睡眠以外の変化」は次のうちどれでしょう?
- A) 食欲や元気、歩き方など、普段の生活全体の様子
- B) 寝言を言っているかどうか
- C) 好きなベッドの種類
【正解】 A) 食欲や元気、歩き方など、普段の生活全体の様子
【解説】 睡眠時間の変化だけで病気と判断するのは難しく、他の生活面の変化と合わせて見ることが重要です。食欲不振、元気消失、歩行の異常など、睡眠以外のサインが見られた場合は体調不良の可能性が高まります。愛犬の全体的な様子を観察し、気になることがあれば獣医師に相談しましょう。
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参考情報
- 獣医学論文
- 大学・公的機関
- 獣医師向け専門誌



